磯の王者とも呼ばれ、多くの釣り人から人気の高級魚、イシダイ。
イシダイ釣りというと、険しい磯に立ち、ウニやヤドカリなどをエサに使った難しい釣りをイメージする人が多いでしょう。
しかし、神奈川県・久里浜港の平作丸では、このイシダイを船から手軽に狙えるプランを用意しているんです!
その名もゴモク。名前の通り、イシダイ以外にもマダイ、クロダイ、青物、ウマヅラハギなど、さまざまなターゲットが狙える魅力的な釣りものです。
では、平作丸のゴモクとはどのような釣り方なのか、詳しく紹介していきます!
平作丸のゴモクについて
平作丸のゴモクとは、イシダイが狙える五目釣りとして多くの釣り人から注目を集めている釣りプランです。
シーズンは冬から春までで、その中でも特にイシダイが狙いやすいのは12〜2月。
釣り場が久里浜港からほど近く、さらには釣り方もそこまで難しくなく、船釣り初心者でも楽しめます。
釣り人憧れの魚であるイシダイを手軽に釣りたい人は、ぜひ平作丸のゴモクに挑戦してみてくださいね!
船のイシダイ釣りタックル
まずは、平作丸のゴモク釣りに適したタックルを紹介します。
◾️ロッド
もっとも特徴的なのはロッドの選び方。
通常の五目釣りであれば、柔らかめのロッドを使用します。
一方、平作丸のゴモク釣りには、感度、操作性が高い先調子のロッドがおすすめです。
その理由は、イシダイの細かなアタリを捉えて、瞬時にあわせたいため。
具体的には、船で汎用的に使用できるライトゲームロッドであれば7:3〜8:2調子。
また、硬さは80号のビシをしゃくれる十分な硬さがあるものを選ぶのがベストです。
▼おすすめのロッド
低価格で購入できる汎用性が高いロッドで、ゴモク以外にもさまざまな釣りで活躍します。
◾️リール
リールは、手巻き、電動ともに使用できますが、70mほどの深場に行くこともあるため、電動がおすすめ。
エサを付け替えたり、ビシにエサを詰め直したりと回収が多い釣りなのも電動リールが適している理由です。
サイズとしては、PEライン2〜4号程度を200〜300mほど巻けるものがベスト。
具体的な番手は、シマノであれば600〜1000番、ダイワであれば200〜300番ほどがいいでしょう。
▼おすすめのリール
シマノのエントリーモデルの電動リールで、低価格ながらも本格的な作りで釣り人から人気を集めています。
◾️ライン
リールに巻くラインはPEライン2〜4号。
長さは最低でも200m、ライントラブルの心配がある人は300m巻いておくのがおすすめです。
また、ラインカラーは1m間隔にマーカーがあり、10mごとにカラーが変わるマルチカラーのものがベスト。
ゴモクでは、この1m間隔のマーカーを目安にして釣りをします。
▼おすすめのライン
低価格でも日本製で、安心して使い込めるおすすめのPEラインです。
◾️ビシ・天秤
平作丸のゴモクでは、サニー商事のサニービシFLの80号が指定のビシです。
天秤は片天秤で、長さは40〜50cmを使用します。
また、クッションゴムを使用する場合には、太さ2mm、長さ30cmを目安に選ぶようにしましょう。
◾️仕掛け
仕掛けは全長3〜4mほどの2〜3本針が基本。
ハリスの太さは3〜4号、ハリの種類とサイズはグレ針の7号程度を使用します。
平作丸でオリジナルの仕掛けが販売されているので、どれがいいかわからない人は、現地で購入するのがおすすめです。
◾️エサ
針につけるエサ、ビシに詰めるエサともにオキアミを使用します。
エサについては平作丸にて用意されているので、別途購入しておく必要はないでしょう。
釣り方
ここからは具体的な釣り方について順を追って解説していきます。
◾️針にエサをつける
まずは、エサの付け方です。
しっかりと目がついたオキアミを選び、ハサミで尻尾を切り落とします。
切れ目から針先を入れ、針の軸に対して真っ直ぐになるように綺麗につけることが重要。
曲がっていると水中で回転し、ラインが捻れたり、魚に違和感を与えたりします。
必ず真っ直ぐになっているか確認してから次の作業に進みましょう。
◾️カゴにエサを詰める
まずはカゴの開け具合をチェックするところから。
平作丸・長尾船長に話を伺ったところ、
上は全開にして
下はオキアミがポロポロと出る程度がいいとのことでした。
カゴには容量の7割ほどのオキアミを入れます。
入れすぎるとオキアミが詰まって水中で出が悪くなり、少なすぎるとすぐになくなってしまうので注意が必要です。
◾️仕掛けを投入する
エサの準備が完了したら、次は仕掛けを投入して、ビシを底まで落とします。
底までついたらラインのマーカーを見て、仕掛け分を巻き上げます。
◾️コマセを撒いてアタリを待つ
底から仕掛け分を巻き上げたところでロッドを2回しゃくり、コマセを撒きます。
コマセと仕掛けを同調させるために、ロッドをゆっくりと立てて仕掛けを引き上げます。
この動作でアタリが出るので、ロッドに集中しておくことが重要です。
アタリがない場合には、ロッドを目線よりやや下の角度に戻しながらラインを1mほど巻きます。
この一連の動作を1セットとして指示棚の上限まで繰り返します。
例えば、指示棚が底から4〜8mであれば、その中で5回ビシをしゃくってアタリを待つイメージです。
◾️指示棚の上限まできたら仕掛けを回収する
指示棚の上限まで誘って反応がない場合には、再度底までビシを落とすのではなく、仕掛けを回収します。
コマセを詰め直し、針につけたエサがなくなった場合には付け直して再度投入しましょう。
◾️しっかりとあわせてからラインを巻き上げる
コツコツ、コンコンのようなアタリがあったらロッドをゆっくりと立ててあわせます。
あわせが決まって針に掛かったら、ラインを巻き上げます。
早く巻き上げすぎるとラインが切れたり、針が外れたりする可能性があるのでゆっくりと巻き上げるのがおすすめ。
シマノの電動リールであれば、10くらいの速度が目安です。
◾️仕掛けを取り込む
ビシが水面まで近づいてきたら、ラインを巻くのを止めてロッドを立て、ビシを手で掴みます。
ビシをオキアミが入っているバケツに入れ、仕掛けを手でたぐります。
魚が見えたら、素早く船に取り込みます。
魚が大きい場合には、タモですくって取り込むようにしましょう。
ここまでが平作丸のゴモクの釣り方です。
わからないことがあったら船長に聞いてみましょう!
食べてみる
実際に平作丸のゴモクで釣れたイシダイを捌いて食べてみます。
まず、お腹を裂いて内臓を出してみると、内臓脂肪がたっぷり。
手にも脂がまとわりつきます。
これは期待できそう!
3日間冷蔵庫で寝かせて
刺身にしてみました。
脂が乗っているのにコリコリとした食感があるのはイシダイ特有ではないでしょうか。
これはぜひみなさんにも食べてみてほしいですね!
船長、船の紹介
イシダイが狙えるゴモクを楽しめるのは、神奈川県横須賀市の久里浜港から出船している平作丸。
昭和58年創業で、長い歴史がある釣り船です。
通年でタチウオを狙える釣り船として有名ですが、ゴモクを楽しめる釣り船としても釣り人の間で知られています。
筆者が取材を行った日に舵を握っていたのは、平作丸の若き船長、長尾勇武船長。
丁寧に対応してくれるのはもちろん、釣り方もしっかりと教えてくれるので初心者でも安心して楽しめます。
船からイシダイを手軽に釣ってみたい、そんな人はぜひ訪れてみてくださいね!
▼平作丸について
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