今回は、11月24日に神奈川県松輪江奈港の成銀丸にて開催されたアングラーズ主催のイベント「釣り方からさばき方まで教えてくれる カワハギ釣り教室」のリポートをお届けします!
このイベントは、アングラーズマイスターであり、釣りも料理も得意な釣り女子、宮川由美さんを講師に迎え、実際に釣りをしながら仕掛けづくりから釣り方、魚の持ち帰り方など、カワハギ釣りの基本を教えてもらおうというもの。
多くの応募をいただき、すぐに20名の定員が埋まってしまった人気企画です。
さて、当日はどんな様子だったのでしょうか。
松輪江奈港の成銀丸で「カワハギ釣り教室」開催!
受付開始時間は朝6時半。
すでにその前に多くの参加者の方が集まっていらっしゃいます。
参加者のみなさんは、釣りが初めてというご家族や、釣りはするけれどもカワハギの経験が浅いという方、日頃からよく一緒に釣船に乗っているというご夫婦、経験豊富そうなベテラン勢などさまざま。
カワハギ釣りというと初心者には少し敷居が高いイメージがありますが、釣りの基本から教えてくれるという今日の教室なら、初心者の方でも気軽に参加できるのではないでしょうか。
受付を済ませた参加者には、宮川さんが用意してくれた「かわはぎキモパッチョ」「かわはぎのまんま焼き」という料理のオリジナルレシピやステッカー、お菓子などが配られました。
見るからにおいしそうな写真が載ったレシピを見て、参加者のみなさんのやる気も一段と高まったようです。
■今回の釣船 成銀丸
こちらが本日乗船する松輪江奈港・成銀丸。
松輪江奈港は松輪瀬、剣崎沖、城ヶ島沖など三浦半島の人気釣り場が近く、多くの釣船がある港ですが、成銀丸はその中でも老舗。
トイレを完備した大型船が4隻もあり、家族連れや女性も安心して利用できる釣船と言えるでしょう。
胸が高鳴る出船前の準備
船の前で軽くレクチャーを受けたあと、乗船。
皆さん、くじ引きで決められた釣り座について準備を始めました。
自分のタックルを持ってきていない方も多くいましたが、レンタルタックルがあるので問題ありません。
また、仕掛け、餌となるアサリの剥き身など、基本的に必要なものはすべて用意されています。
各自、出船前から準備を始めていますが、初心者の皆さんは仕掛けのセットやエサを付けるのに、少し手間取っている様子です。
宮川さんはそうした困っている方をサポートするために、忙しそうに船中を行き来しています。
アングラーズマイスターの宮川由美さん。
宮川さんは、週に2回は釣船に乗るというエキスパート。
釣り人のレベルに合わせて、的確でわかりやすいアドバイスをしてくれます。
ちなみに、船釣り全般をこなす宮川さんですが、特に好きな釣りはカワハギとキハダマグロだそうです。
一投目からカワハギが釣れました!
予定時刻の7時過ぎに出船。
釣り場となる剣崎沖まで、わずか10分ほどで到着しました。
実は今日は強風の予報が出ていて少し心配だったのですが、沖に出てみるとさほど風は吹いておらず波も低め。
絶好の釣り日和です。
船長の合図とともに、いよいよカワハギ釣りがスタートしました!
さすが経験者の皆さんは準備が早く、合図と同時に仕掛けを投入。
そして、右舷ミヨシ(右側の一番前)に釣り座を構えていた方が、その一投目でカワハギを釣り上げてしまいました。
実に幸先の良いスタートです。
まさかの一投目ゲットで船中が少しザワつき、皆さんロッドを持つ手に力が入った様子。鋭い目つきで竿先を見つめてアタリを待ちます。
すると、しばらくして後ろのほうから「釣れた〜」という声が聞こえてきました。
ここからは船中でポツポツと釣れ続きます。
どうやら今日は簡単とは言えない状態のようですが、ていねいに釣り方をアジャストしていけば魚は釣れるみたいです。
皆さん、釣りに夢中ですね。
カワハギ釣りのベーシック
カワハギ釣りは、船釣りの中でも特に人気が高い釣りですが、その理由として挙げられるのが、まず食べておいしいこと。
例えば、濃厚で「海のフォアグラ」とも呼ばれるカワハギの肝と醤油をあえた肝醤油で食べる刺身は絶品です。
そしてもうひとつの魅力が、釣りのゲーム性の高さ。
おちょぼ口でエサを突くように食べるカワハギは口に針を掛けるのが難しく、気づかないうちにエサを取られてしまうこともよくあります。
しかし、技術が身に付いてくると、気付かなかったアタリが取れるようになり、獲れなかった魚が獲れるようになります。
釣り人の技術によって釣果に大きな差が出る非常にテクニカルな釣りですが、その難しさが多くの釣り人を魅了しているのです。
カワハギ釣りのタックル(竿とリール)は、ラインの出し入れがしやすいベイトタックルを使うのが一般的です。
そして仕掛けは幹糸の先端にオモリを付ける胴付き仕掛け。
幹糸にハリスをピッと引っ掛けるだけで止められるハリス止めビーズが3つ付いており、ここにハリスを掛けて針を付けます。
幹糸にエダスを結ばずにハリス止めビーズを使うのは針の交換をスピーディにするためで、カワハギ釣りでは針先が鈍ったらすぐに針を交換するのがセオリーとなっています。
こう書くと難しく感じるかもしれませんが、こうした仕掛けはセットで販売されているのでそれをそのまま使えばOK。
初心者でも難しいことはありません。
パッケージには「競技カワハギ」とありますが、もちろん遊びで使ってもいいんです。
この日は、アングラーズ運営より、皆さんにセット仕掛けが配られていました。
難しいのは釣り方です。
宮川さんによると釣り方にはたくさんの方法があるそうですが、その中から初心者に向いている釣り方を教えていただきました。
「まずはオモリを沈めて底につけます。着底したら糸フケを取り、竿を動かしてオモリで底をトントン叩きます。そうしたらオモリを底に付けたまま糸を張りすぎないくらいで止めて、ゆっくり竿だけ下ろして仕掛けをフワッと漂わせます。こうしてたるみが出たときにカワハギが食いやすいので集中してアタリを取りましょう!」
なるほど、ラインを張りすぎず、緩めすぎずというのが大切なようです。
でも揺れる船の上でこの状態を保つのって本当に難しいですよね。
いい感じでカワハギが釣れ続けます
宮川さんは、船上を一人ひとり回ってそれぞれの釣りのレベルに合わせてアドバイスしていきます。
このアドバイスの効果が絶大で、徐々に釣れるペースが早まってきました。
初心者の皆さんも次々とカワハギを釣り上げていきます。
お子さんも見事にカワハギをゲットしました。
また、釣れたカワハギをおいしく持ち帰るための血抜きの方法も教えてくれました。
この方法は、カワハギのエラに下向きにナイフを入れ、口側に斜めに切り下ろしてバケツに入れておくという簡単なもので、しばらくして血が抜けたらクーラーに移します。
これをすると肝に血が回らず、よりおいしく食べられるそうです。
釣りをしたことがない方にすると、船上で血抜きをするというのも新鮮な体験。
緊張した面持ちでチャレンジしている方もいらっしゃいました。
みなさん笑顔でイベント終了
その後も順調に釣れ続け、お昼過ぎには船上の全員がしっかりカワハギをキャッチ。
14時ごろ納竿となり帰港しました。20枚釣ったという方もいたので、十分な釣果といえるでしょう。
皆さんが魚の顔を見ることができたので、宮川さんもホッとした様子でした。
「買ったお魚より、釣った魚のほうがおいしいし、それが自分が釣った魚ならなおのことです。皆さん今日釣ったカワハギをおいしく食べて、また釣りに来ていただきたいです。それから女性の釣り人も増えてほしいですね。ご夫婦なら、旦那さんだけでなく奥さんもぜひご一緒に来てください。そうすれば、旦那さんに対して『自分だけ遊びにいって』という気持ちを抱かずに一緒に楽しめます!」と宮川さん。
船を降りる参加者の様子を見ていると、皆さん笑顔。
「また参加したい」という声も多く聞かれました。
きっと充実した1日になったのではないでしょうか。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
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